リアライン・コンセプトとは

リアライン・コンセプトとは、蒲田和芳(学術博士、理学療法士、日本スポーツ協会アスレティックトレーナー)が発案した、関節の歪みへ根本から働きかける治療理論・トレーニング理論です。理学療法士として、オリンピック選手やプロスポーツ選手などトップアスリートの痛みや悩みに長年向き合ってきた中で生み出された、実践と研究に基づいたコンセプトです。

リアライン=re-(再び)+align(配列する)

つまり、リアラインとは歪んだり本来の動きを失ったりした関節を理想的な状態に整えるということを意味します。

 

リアライン・コンセプトの適応

ジョイントヘルス
関節疾患のリハビリテーション

リアライン・コンセプトはもともとスポーツ外傷や関節疾患のリハビリテーションから生まれました。関節の理想的な運動を取り戻す前に可動域や筋力、またそれ以上の硬度な運動機能を求めてもスムーズな回復は望めないことは明らかです。理想的なアライメントとキネマティクスを獲得することを最優先とし、スムーズで違和感や不快感のない他動運動を獲得することを治療の最初のゴールとして、治療を進めていきます。

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ウィメンズヘルス
産前・産後を含む女性の種々の不調回復

女性には女性特有の健康課題や不調が多数あります。その最大のものが妊娠・出産・育児に関わることであり、それは成長期から月経困難症(生理痛、月経前症候群(PMS)という形で始まります。リアライン・コンセプトは関節以外にも神経や血管、内臓なども対象とした治療の基礎となります。関節や臓器を正常な位置関係に整え、適切な可動性が保たれた状態を取り戻すことで、種々の不調を回復させることができます。

これらは、まだ医学のテーブルにも乗らない段階ではありますが、月経困難症、つわり、妊娠中の種々の痛みや不調、産後の骨盤安定化、乳腺炎(授乳困難)などにも効果的な治療法やケアの方法を確立していきたいと考えています。

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リアライン・トレーニング
関節アライメントとキネマティクスを最適化するトレーニング

トレーニング理論やトレーニング科学は、筋力、持久力、バランス機能、協調性などの多数の分野に別れて研究が進んできました。その中で、関節キネマティクスを最適化するトレーニングはほとんど研究されておらず、論文も皆無に近いです。ジョイントヘルスとも共通項がありますが、関節運動を最適化することにより、関節周囲の組織への不要かつ過大なストレスを減弱し、筋力発揮の抑制が解除され、最大のパフォーマンスを発揮するための環境ができあがります。

「鍛える前に整える」という言葉に代表されるように、関節を整えることこそが、効果的かつ効率的なトレーニングを組み立てる上で最も基礎に位置づけられるべき重要な要素であると考えられます。「リアライン・トレーニング」は関節運動最適化を優先課題と位置づけて、トレーニングを組み立てる理論と方法の体系化を目指しています。

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リアライン・コンセプト提唱者紹介

リアライン提唱者 蒲田和芳
株式会社GLAB代表取締役
リアライン・イノベーション研究会代表
学術博士/理学療法士/日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
略歴
1991年 東京大学教育学部卒
1995年 社会医学技術学院 夜間部理学療法学科卒(理学療法士)
1998年 東京大学大学院総合文化研究科 生命環境科学系修了(学術博士)
1998~2003年 横浜市スポーツ医科学センター 整形診療科理学療法士
2003~2004年 コロラド大学博士研究員
2005年 フロリダ大学博士研究員
2006~2020年 広島国際大学リハビリテーション学科(2006年より准教授、2015年より教授)
2015~2020年 日本健康予防医学会 副理事長
2021年9月~ リアライン・イノベーション研究会 代表
スポーツ医療・現場
1995年 福岡ユニバーシアード選手村診療所 理学療法士
1996年 アトランタオリンピック 日本選手団本部医務班
2000年 シドニーオリンピック 日本選手団本部医務班
2021年 東京オリンピック選手村診療所 理学療法士
1991年~2003年 東京大学アメリカンフットボール部メディカルスタッフ
1998年~1999年 ワールドラグビー部メディカルスタッフ
2002年 シャンソン化粧品メディカルスタッフ
2010年~ 東芝ラグビー部、豊田自動織機ラグビー部、トヨタ紡織女子バスケットボール部、プロ野球、Jリーグなど多数のチームの外部リハビリアドバイザー

リアライン・コンセプトの基本方針

慢性的な膝・腰の痛みから一流アスリートのパフォーマンス向上まで、関節に関わるあらゆる問題の根本には、関節の歪みがあります。関節の歪みの多くは、骨の位置関係のわずかな異常から進行し始めます。骨の位置関係が崩れたまま運動を繰り返すと、筋肉の働きにまで影響を及ぼします。

関節の歪みがさらに進むと、慢性的な関節の痛み、アスリートなどはパフォーマンスの低下、怪我の後遺症の長期化に苦しむなどの事態に陥るのです。関節にまつわる痛み・悩みを解決していくためには、まずは根本的な原因である歪みに対処することが必要です。歪んでいる関節を理想的な状態に戻して、すべての人の体の痛みと歪みからの解放を目指す。それが、リアライン・コンセプトです。

 


リアライン・コンセプトに基づく治療のポイント

● 一時的な症状改善ではなく、根本から治療

手術、装具、治療などで一時的に症状を改善・緩和するのではなく、関節の歪みを根本から矯正して関節周囲のどこにも過大なストレスが加わらない、理想的な関節運動獲得を目指して治療を進めます。

● 全身の関節の悩みに対応

足関節から膝、股関節、胸郭、肩、肘など全身の関節を対象としています。ほぼすべての関節に、この治療理論を適用することができます。

● 簡単で続けやすいエクササイズ

リアライン治療には、運動療法を含みます。いずれも自宅でできる簡単なエクササイズでありながら、効果を実感しやすいものです。習慣として継続することで、効果を長続きさせることができます。

● 理論と効果に裏付けされた商品

リアライン商品には、エクササイズ用の器具の他に、普段の生活やトレーニングにも簡単に取り入れられる、インソールやソックスもございます。簡便・安価であるにも関わらず、高い効果を発揮します。

 


リアラインの治療技術

歪みを修正し、理想的な関節のかみ合わせと動きを取り戻すために、リアラインには3つの方法を用います。

運動療法(リアライン・エクササイズ)

  自然で正しい動きができるように、エクササイズによって筋を再教育します。

補助具(リアライン・デバイス)

  リアライン・デバイスを装着してトレーニングすることで、関節のズレを妨げます。

精密触診

  関節の歪みの原因である筋肉の癒着、痛みの原因である神経の癒着などを指先で触知する技術です。超音波画像と組み合わせることにより、動きや構造の異常と、滑走性が失われた状態(=癒着)の存在を照合することができ、治療方針を決める上での最大の切り札となります。

組織間リリース(マニュアル・リアライン)

  歪んだ状態で固まった筋肉や皮下脂肪、神経や内臓などを、手技によってリリースし、本来の滑走性と運動機能を取り戻します。これらのリアライン・コンセプトを遂行するための必須スキルによって、丁寧に関節の歪みを整えます。筋肉や皮下脂肪など、ゆがんだ状態を記憶している関節周囲の組織をもとの自然な状態に戻していきます。

 


リアライン・コンセプトと治療法を学ぶ

①セミナーに参加する

セミナーでは、リアライン・コンセプトの理論や治療技術を学ぶことができます。目的・内容の異なる様々なセミナーを全国各地で開催しています。すぐに現場で生かせる実践的なものばかりです。

● オンラインセミナー: KOKOKARA.online 

 2020年以降のすべてのセミナーをオンデマンドで視聴できます。

● 実技セミナー 

 2022年度から、コロナ感染状況を考慮しつつ全国主要都市で再開します。

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②リアライン・スペシャリスト(認定)を取得する

所定のセミナーを受講すると当研究会によるリアライン・マスター(受講証明)を取得できます。さらに、Level 3以上の方は所定のカリキュラムの受講と認定試験を経てリアライン・スペシャリスト(認定)を取得することができます。

リアライン・スペシャリストには、現在以下の3つのカテゴリーがあります。

● ジョイントヘルスセラピスト
● ウィメンズヘルスセラピスト
● リアライン・トレーナー

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