産後の密かな悩み、膣からのお湯漏れを治す! <対談Vol.6:柴原理恵 X 山上未菜子>  

ウィメンズヘルス

産後の密かな悩み、膣からのお湯漏れの原因と解消法!

 

膣トラブルの中でも代表的な『お湯もれ』について紹介します。

 

「お湯もれ」とは?

早速ですが、「お湯もれ」という言葉をご存知ですか?

Instagramでアンケートを取ってみたのですが、8割くらいの方はご存知でした。

一般女性の出産経験なしの方、ありの方、セラピストの間で特に偏りはなく、

結構知られている印象を受けました。

では、知らない方のために、「お湯もれ」を知っていただくためのチェックしてみましょう。

お湯もれとはお風呂の後に起こる症状です。

具体的に下記のような症状です。

 

・浴槽に浸かった日はマットにお股からお湯が出る

尿が出る感覚とは違うので、びっくりされる方が多いです。

 

・シャワーだけの日はマットにお湯は出ない

よく考えてみると、夏とかシャワーだけの時は起きない。

 

・着替えの時、お股からお湯が出て下着が濡れる

下着を履こうと片足立ちになった時にもれてしまう。

 

・トイレに行くといつもと違うトコロからたくさんのお湯が出る

お風呂の後トイレに行った時に、明らかに尿道ではないところからでる。

プールとか温泉とかでも起こるかもしれないですが、最初に気付かれるのがお風呂の後が多いようです。

 

風呂でお湯が入る理由

お風呂に入る時の姿勢は湯船に寄りかかり、骨盤後傾という状態になっています。

リラックスして肩まで浸かるという方が多いと思うので、膣の入り口である膣口が前を向いて、

お湯が入りやすい状態になると考えます。

でもほとんどの方はお湯が入らないですよね。

 

14種類ある骨盤底筋の一つで、膣のほぼ真横に走っている「浅会陰横筋」という筋肉があります。

お湯が入ってもれるという方は、この「浅会陰横筋」が硬くなってしまっています。

骨盤底筋がたるんでいるとか効きにくいと思っている方が多く、

骨盤底筋トレーニングとかをされている方が多いと思うのですが、

私たちがお勧めしているのはトレーニング前の準備としてファッシャケアを取り入れてもらうことです。

「浅会陰横筋」の柔軟性がなくなり膣口が引っ張られて、

締めづらくなり開いてしまう。

締めづらくて少し隙間が空いてしまうので、お湯が入ってもれてしまうというのがお湯もれのメカニズムになります。

 

改善できるの?

では、どうしたら改善できるのかについてお話します。

簡単に言うと、逆の状態にします。

浅会陰横筋が膣を締めるのに邪魔にならないように柔らかくなって、

柔軟性を取り戻したらしっかり締まるので、そうなるとお湯が入らなくなります。

 

ここで浅会陰横筋を柔らかくするセルフケアをご紹介します。

ハンドタオルをご用意ください。

ハンドタオルをおしぼりのように丸めてもらって、準備完了です。

タオルを当てる場所を確認していきます。

 

恥骨:おへそからまっすぐ下に下ろしていって触る骨が恥骨です。

坐骨:座ったままお尻の下に手を敷き込むと、手が痛く感じる骨が坐骨です。

尾骨:便を拭く時のように手を下ろしていくと、とがったコリッとする骨が尾骨です。

 

 

今触っていただいた恥骨・坐骨・尾骨の菱形の間に骨盤底筋があります。

そこにおしぼりタオルを敷きます。

少し馴染ませて、痛みが出る方はおしぼりの巻を小さくするか、

ハンカチタオルのような柔らかいものにしてみてください。

痛かったら無理をしないでください。さっきお話しした浅会陰横筋にも当たっていますので、そのまま座っていてください。

タオルを敷いていただいている上に骨盤底筋群がいて、そこに当てていきます。

骨盤底筋群は何層にも重なっているので全部に当たっているわけではないのですが、

今回のお湯もれに関係する浅会陰横筋は「浅」と付くくらいなので一番浅いところにあります。

そこに当てます。この状態がスタートポジションです。

タオルを敷いて座ったまま、エクササイズしていきます。

①足を外に開いたり閉じたりする

これは骨盤底筋を真横に引っ張って広げているような感じになります。

②足踏みをする

今度は片足立ちとか歩行の時のようなねじりの動きです。

それぞれ10回ずつ行ってください。

この後は10分ほど座ったままでお話を聞いていただきます。

痛かったら無理をせず外してください。

 

ファッシャケア

私たちが行っているのはファッシャケアです。

ケアとしてはうつ伏せや仰向けで行います。

リラックスした状態でケアを受けていただけるくらいの力で触ります。

血管とか神経が周りと絡んで浅会陰横筋を挟むようにカチッと硬くなります。

そこを何秒か触っているとスルッと滑ります。痛みはほとんど感じないと思います。

ファッシャケアについては2回目の「あなたのお腹を元に戻すファッシャケア」で詳しく説明しているので、

ファッシャケアという言葉を初めて聞いたなという方は、そちらも合わせて見ていただけると嬉しいです。

 

尿もれ、膣音、お湯もれなどの膣トラブルを、海外ではヴァギナシンドロームと言ったりします。

尿もれで来ていただいた方に、帰ってから感想をいただいて

「膣音やお湯もれもあったけど、それも気にならなくなりました」

と教えていただきました。

今、症状がなくても確認に来ていただいて予防していただけたらいいなと思います。

ペリネライザー

初めての方にはペリネライザーという器具を使うこともあります。

ペリネライザーはマットの上に座って簡単な動きをするだけで骨盤底筋をリリースしてくれる器具です。

これでも十分効果を感じていただけていて、骨盤底筋の収縮感覚がわかりやすくなったり、

力を入れやすくなったという感想をいただいています。

 

施術を受けてくださった方は施術(この時は手で施術しました)した日の夜に長湯をしてみたそうですが、

1〜2滴漏れたけどほとんど気にならなかったという感想をいただきました。

改善は早いと思います。

他にも、尿もれや膣音で悩んでいる方が実はお湯もれもあって、

マットが濡れるのが嫌で浴室で着替えているという方がいたんですが、気付いたら全然もれなくなっていてすごく喜んでいただきました。

 

洗濯物も減りますし、お風呂も楽しめるようになると思います。

膣音の時にもお話ししましたが、生活が変わってしまったり、本来の目的が楽しめなくなって困るなということを改善して、

気持ち晴れやかになっていただきたいと思っています。

 

だから諦めないでファッシャケアを受けていただきたいと思います。

お湯もれは変えられる可能性があるので、この人たちのところに行けばいいんだ、

ファッシャケアができるところに行けばいいんだということを知っていただきたいと思います。

動画の中でストレッチ終了の合図がありませんが、この辺りでタオルから降りてください。

 

もっと詳しく知りたい方へ

■ 組織間リリースを用いた治療法を学びたい方のためのオンラインセミナー(医療関係者向け) KOKOKARA.online
■ 対談されたYouTubeビデオはこちら
■ 山上未菜子先生のファシアケアはこちらから
■ 柴原理恵先生のファシアケアはこちらから

 

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