腰の筋肉が鉄板のようにガチガチになったときの正しいゆるめ方

ジョイントヘルス

腰の筋肉が鉄板のようにガチガチになったときの正しいゆるめ方

腰方形筋が固まっている!

腰痛にお悩みの方で、腰の周りを触ると

「ガチガチに硬い」

という経験はありませんか?

マッサージしてほしい!という気持ちになることも

しばしばあるのではないでしょうか。

 

もしかするとその痛みは「腰方形筋」という筋肉が

硬くなっているからかもしれません。

 

今回は、この「腰方形筋」が原因の腰痛を改善する方法を

お話したいと思います。

 

腰痛原因の代表

腰部の筋性疼痛として代表的なのが腰方形筋由来の痛みです。

触診すると、腸肋筋と一体化して、鉄板にように硬くなった腰方形筋に出会うことは珍しくありません。

出産後にこのような症状を訴える方も多くいらっしゃいます。

産後の抱っこ生活は、抱っこ紐からの影響と抱っこを側屈筋である腰方形筋を使うことが習慣化させ、

さらに腰方形筋の頑固な癒着を作り上げます。

 

腰方形筋の解剖と機能

ここで、医療関係ではない方には聞きなれない言葉もあるかと思いますが

「腰方形筋」について、その機能についてお話します。

腰方形筋は、腸骨稜,腸腰靭帯に起こり第12肋骨、第1~4腰椎の横突起に付着ます。

腰方形筋は3層に分かれており、それぞれ異なるベクトルの筋線維を持ち、

大きさ、方向、厚さにはかなりの個体差があると言われています。

 

一般的に腰方形筋は、腰椎の安定性に寄与し、

腰椎の伸展や側屈、骨盤の挙上、さらに呼吸補助筋としての作用もあると言われています。

しかし実際、伸展や側屈運動においては、腰方形筋は脊柱起立筋や多裂筋に比べると

非常に小さな力しか発揮しないことがわかっています。

また、呼吸補助筋としての作用についても、第12肋骨は可動性があるため、

腰方形筋が横隔膜へ収縮力を伝えることは難しいとも言われています。

したがって、腰方形筋は、腰椎や骨盤の運動あるいは呼吸補助といった役割というよりも、

近接する筋が発揮する力を様々な方向に伝える役割を主に担っているのかもしれません。

 

治療

わたしは日頃から、治療にリリースという手技を使用しています。

もちろん鉄板のような腰方形筋をみつけたら、リリースにて治療しています。

腰方形筋のリリースを進める上で、まずは腹横筋腱膜から腸肋筋をリリースする必要があります。

腸肋筋を第12肋骨先端から内側に向けてリリースし、その下方に移動して腹横筋腱膜からもリリースしていきます。

その奥には肋骨突起がかすかに触知することができます。

これにより鉄板の正体が見えてきます。

 

次に,腹横筋腱膜の深部で腰方形筋筋膜をこするようにして、

両者の間の癒着をリリースしていきます。

腹横筋腱膜を内側に向けてリリースしていくと肋骨突起の先端を鮮明に捉えることができます。

この頃には腰方形筋の緊張はなくなり、側方から押し込むと大腰筋の輪郭がわかるくらいにまで柔らかくなります。

 

上記の手順の中で、まず第12肋骨の先端に直接触れることが必要になりますが、

ときどき、腸肋筋が肋骨の先端に被さっていて直接触れられないことがあります。

この場合は、更に前方から腹横筋腱膜をこするようにして第12肋骨先端部の腹側に触れ、

そこから肋骨をこするようにして腸肋筋を後方へ、さらには内側へリリースしていきます。

これらにより腸肋筋は肋骨の背側に位置することになり、腸肋筋の過緊張が解消されます。

少し手間ではありますが、これを完了しておくことで下位胸郭の可動性が大きく改善し、

このあたりに生じる筋膜性疼痛の大部分が解消されるはずです。

 

これを読んでいるセラピストの皆さんは是非、一度試しにやってみて下さい。

そして、頑固な腰痛にお悩みの方はご希望でしたら

このリリースのできるセラピストがいる施設をご案内しますので

お気軽にコメントもしくは、labo@realine.infoこちらへ

ご連絡下さい。

 

 

 

 

 

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