今回は「リアライン」とは、ということについて改めて書きます。
何か聞いたことはあるけど、という方はその意味を是非読んで知っていただきたいと思います。
リアラインとは?
リアラインとは
「 re-(再び)+ align(配列する)」
この2つの言葉を組み合わせて蒲田和芳が発案した言葉です。
歪んだり本来の動きを失ったりした関節を理想的な状態に整えるということを意味します。
また、リアライン・コンセプトとは、関節の歪みへ根本から働きかける治療理論のことを言います。
蒲田が理学療法士として、オリンピック選手やプロスポーツ選手の痛みや悩みに長年向き合ってきた中で生み出しました。
リアラインの重要性
慢性的な痛みから一流アスリートのパフォーマンス向上まで、
関節に関わるあらゆる問題の根本には、関節の歪みがあると蒲田は考えています。
その関節の歪みの多くは、骨の位置関係のわずかな異常から進行し始めます。
骨の位置関係が崩れたまま運動を繰り返すと、筋肉の働きにまで影響を及ぼします。
関節の歪みがさらに進むと、慢性的な関節の痛み、アスリートなどではパフォーマンスの低下といった問題に発展します。
このような問題を解決していくには、まずは根本的な原因である関節の歪みに対処することが必要です。
リアラインの治療では、関節の歪みを根本から矯正することで、理想的な関節の動きを生み出し、痛みの除去や機能改善を目指します。
リアラインの治療方法
足関節から膝、股関節、腰、肩、肘など、ほぼすべての関節にリアライン・コンセプトを適用することができます。
歪みを修正し、理想的な関節のかみ合わせと動きを取り戻すために、リアラインでは以下の3つの方法を用います。
①徒手療法(マニュアル・リアライン)
筋肉や皮下脂肪など、ゆがんだ状態を記憶している関節周囲の組織を手技によってもとの自然な状態に戻していきます。
②運動療法(リアライン・エクササイズ)
自然で正しい動きができるように、エクササイズによって筋を再教育します。
自宅でできる簡単なエクササイズでありながら、効果を実感しやすいものです。習慣として継続することで、効果を長続きさせることができます。
③補装具(リアライン・デバイス)
リアライン・デバイスを装着してトレーニングすることで、関節のズレを妨げます。
リアライン商品には、エクササイズ用の器具の他に、普段の生活やトレーニングにも簡単に取り入れられる、
インソールやソックスもあります。
簡便・安価であるにも関わらず、高い効果を発揮します。
このような3つの方法を用いて、リアラインの治療を進めていきます。
下の図のように、Step 1では関節の歪みを修正します。
Step 2では正常になった関節の動きを失わないよう必要な筋力をつけていきます。
Step 3では再発を予防するために正しい動作を身につけていきます。
リアラインの効果
リアラインの効果に関しては以下の様に考えています。
【膝や腰の痛みに対して】
- 関節の歪みを修正し、慢性的な痛みから解放される
- 歪みのない状態をキープすることで関節のトラブルを予防する
【スポーツ・トレーニング】
- トレーニングの効果がアップする
- パフォーマンスが向上する
- 怪我をしにくくなる
- 怪我をした時も速やかに回復できる
さらに、ハイヒールを履く女性、足腰の健康をいつまでも保ちたい中高年の方に効果があると考えています。
どの様なコンセプトで治療を進めていくか、
治療家の皆様にはそれぞれ❝流派❞のようなものがあると思います。
その流派を完全に切り離してリアライン・コンセプトに移行するということは
なかなか難しかと思いますが
1つの手技として覚えておいていただければ、引き出しの数が増えます。
患者さんとしては、結果よくなればいいのです。
一人でも多くの患者さんが快適に過ごすことが出来るように
引き出しの数は増やしておきたいですね。
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